本日は西尾維新さんの「ネコソギラジカル(上) 十三階段 戯言 (講談社文庫) 」の言葉をご紹介。〈戯言〉シリーズの最終章である本著に出てくる言葉の破壊力が印象的なので、今回紹介しようと思います。
文庫や電子書籍版も出ているので、気になった方はぜひ読んでみてください ^^
ちなみに〈戯言〉シリーズの始まりの物語「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社文庫)」はアニメ化もされています。
本はちょっと苦手・・・という方はこちらを見てみてください ^^
推理好きの方は、こちらも必見です!
著者紹介
ネコソギラジカル(上)
内容紹介
「よう――俺の敵」 “世界”を、そして“物語”を終わらせるため、「ぼく」こと“戯言遣い・いーちゃん”に「狐面の男」はささやく。キーワードは、加速。そして、世界の終わり。何より、物語の終わり。待ち受ける刺客、《十三階段》の向こう側にある“終わり”の果てにあるものは――!?
シリーズ最終楽章となる『ネコソギラジカル』三部作の前奏曲がついに奏でられる!
「代替可能」という概念
「代替可能(ジェイルオルタナティブ)」
どんなものにも替わりはあって、誰かが何かをしなくとも、他の誰かがその何かをやってーーかけがえのないものなど、この世にはないという、そういう概念。
これは、主人公「ぼく」の敵である「狐面の男」が「ぼく」に放った言葉です。
「かけがえのないものなど、この世にはない」 そう言われたら、あなたならどう思いますか?
私はまず「そうならないために、頑張っているんだけれども?」と反論してしまいました。笑
この概念ってとても、傲慢な考え方。でも同時に「なるほど」とも思えたんです。
圧倒的なまでの「個人の否定」
「十人十色」なんて言葉があるくらい、日本は「それぞれがそれぞれ、に良いところがあるんだよ」そんな考え方を、国として持っています。
ですが、狐面の男の言っていることは、真逆。個人の否定です。
PTAとかでボロクソに叩かれそうな言葉です。
「俺たちのやっていることに意味はない。かけがえのないものなど、この世にはない。そう思いながら、生き続けている。」
そんなことを言っている彼ですが、悲観しているわけではなく、誰よりも自分の人生を楽しんでいます。
彼にはやりたいことがありました。でも、自分の人生の中では、絶対に成し得ないことでした。でも、それを他の誰かがやってくれる。自分ができなかったとしても、他の誰かがやってくれる。
そう思うと少し気持ちが軽くなる考え方じゃありませんか?
誰かは誰かの替わりになり得るのか
結論から言いましょう。
「誰かは誰かの替わり」にはならないです。むしろ、『誰かが「かわり」にはなれない自分』を目指していくのが「幸せになれる道」だと、私は思います。
ただ、「誰かが何かをしなくとも、他の誰かがその何かをやっていく」と思ったら、少し気持ちが楽になりますよね。「任せてもいいんだな」というか。
狐面の男もきっと、どこかで、諦めたくない自分と諦めたい自分を戦わせた結果、こんな概念に至ったのではないかなと思います。
「時間収斂(バックノズル)」という概念
「時間収斂(バックノズル)」
たとえそれが現時点では何の兆候もない、生じていない事象であったところで、それが起こるべきことであるのならば、避けようもなく、いつかどこかで起きてしまう、もしも起きなかったというならば、それはもう、遥か昔にとっくに起き終わっていたとーー逃げ得るものなど、この世にはないという、そういう概念。
これも「狐面の男」が「ぼく」に放った言葉。
簡単に言えば、自分が持っているもの(「縁」)からは、逃げることはできないということです。
出会うべき時に出会う人と出会うし、出会わないときは、それは今出会っていないだけで、いつかは必ず出会う、ということ。
「いつか」は必ずやってくる
あなたには、押しこめている、忘れている「何か」はありますか?
私のお話をすると、自分の中にあった「うつ」という「縁」です。
出てこようとしていたものをずっと押さえつけていたけれど、やっぱり出てくるときには出てくるし、出てこなかったとしても、それは今出てきていないだけであって、 必ず出てきていたことだった。
そう思うと、自分の目の前のことを素直に受け入れることができますよね。これって誰にでもあてはまることかと思います。
いずれ出会っていたことなら、今出会ったことに感謝。
それが、良いことでも、悪いことでも。
そう思えるようになったら、人生が少しだけ変わって見えるようになりますよね ^^
おわりに
物語の内容については、いつものことながら全く触れていないんですが、いかがだったでしょうか。
「こんな言葉が出てくる物語なら読んでみたいかも」と思ってもらえるようなコンセプトで文章を書いています。
私自身が、言葉のセレクトを大切にしているので、ビビっときた方は、ぜひ一度読んでみてください。文庫本でまとめ買いがとてもお得です ^^
それでは、本日はこのへんで。
お付き合いいただき有難うございました ^^
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